浜松医大のナノスーツ開発研究分野の河崎秀陽先生が、NanoSuit溶液を使われたCLEM法の論文を発表されました。

https://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&as_sdt=0%2C5&q=A+novel+method+of+correlative+light+and+electron+microscopy+in+cryosectioning+of+bovine+anterior+pituitary+tissue+using+NanoSuit+CLEM&btnG=

CLEM法は、蛍光顕微鏡法と走査型電子顕微鏡(SEM)法を組み合わせることで、蛍光顕微鏡法で特定した関心領域を強調表示しながらナノスケールの解像度を実現できます。CLEM法は、ライフサイエンスの分野でますます重要になっていますが、従来はSEMの高真空に耐えるために高度に乾燥したサンプルが必要でした。天然の細胞外物質を模倣するNanoSuit法は、薄膜でサンプルを包み、生きた多細胞生物または湿った多細胞生物のSEM観察を可能にすることができます。

これまで研究報告されたNanoSuit CLEM研究はホルマリン固定パラフィン包埋切片と培養細胞に焦点を当てていましたが、凍結切片はまだ研究されていませんでした。本研究では、希釈したNanoSuit溶液を使用したNanoSuit CLEMをウシ下垂体前葉組織の凍結切片に適用されました。下垂体前葉細胞の12%未満を占めるゴナドトロピン産生細胞の分泌顆粒の可視化に成功されたのです。これまでの固定工程を含める方法では、固定の条件の関係により細胞小器官の観察が難しかったのですが、大型動物の凍結切片中の重要な細胞の超微細構造を可視化することを可能にされた功績は大きいです。